脱カタカナ英語効果!これだけで英語の発音がグッと良くなるコツ

pronunciation 英語の発音とリズム
自分のカタカナ英語をたった一つで脱却したいと思うなら、あいまい母音  /ə/ (別名:シュワ schwa sound)のマスターをおすすめします。
発音を改善させるには他にもいろいろなコツがあるわけですが、まずは一つということであればこれ。シュワは英語の音のなかでも飛び切り地味でありながら実全体の発音の印象に影響の大きい英語独特の「音」だからです。
今回はこのシュワについてその特徴や学ぶことのメリット、そこ学習方法の紹介をします。もしあなたが自分の発音にいまひとつ自信が持てない、カタカナ英語から脱却したいと思っているならきっと参考になると思いますので最後まで目を通してくださいね。

はじめに ー なぜシュワを正しく言えると、私たち日本人の英語が見違えるのでしょうか?

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geralt / Pixabay

その理由は2つあります。
まずシュワは日本語に存在しません。似て非なるモノ。それだけに厄介なモノでもあります。
シュワについて知らないと、何気なく近似の馴染みのある音(つまりカタカナの「ア」)に置き換えて「聞いてしまう」「発音してしまう」特性があります。ですが、似ているけれど、どこか確実に違う、自分でもなんかしっくりこないという感じになってしまいます。
些細なことと思われがちですが、チリも積もれば結果として全体の印象としてアカ抜けないものになってしまいます。
ところで英語の音って日本語にないものばかりです。ThinkのThとか「子音」が例に出されますが、「母音」つまりカタカナの「ア、イ、ウ、エ、オ」とも違います。
英語の母音の数をご存知でしょうか?
20個(ぐらい)。。。だそうです (^_^;) 1
わたしたちの日本語はたったの5つ。20個と言うのはちょっと圧倒されますよね。
今回のテーマのシュワ /ə/も含みますが、「ア」に近い音は、/æ/ /ɑ/ /ʌ/ /ɑː/ /ə/ の5つあります。しかしそのどれもが微妙に「ア」と違うんですよね。ネイティブだちは意識しなくてもこの5つを使い分けているわけです。つまりそれぞれの違いもわかるということでもあります。
逆にわたしたちの問題はこの20個の英語の母音を何となく近いカタカナ母音のどれかと置き換えてしまうということ。結果、ハッキリしすぎるカタカナ的な不自然な響きの英語になってしまうことなんです。
そしてもうひとつ注目すべきこととして、英語の母音で最も多く出現するとも言われているのがこのシュワであるということがあげられます。シュワをマスターするだけでグッと英語の発音が改善されるという理由がこれです。
「チリも積もれば」とお伝えしましたが、これは文字通りその通りなんです。とにかくシュワはたくさん出てきますので影響も大きいということです。
例えば英単語の頻出No.1である「the」の「e」もシュワであることもそう。そればかりか頻出ベスト5(the, of, and, a, to) 2の母音はすべてシュワであることからも「最も多く出現」というのも納得ですね。
さらに言うと、この5つを含めたすべての機能語(文法語)の母音はシュワであり、2つ以上の音節を持つ単語のアクセントつかない母音もすべてシュワなのです(例:a•bouta)。

シュワという音の特徴

まさに曖昧(あいまい)」これがシュワの一番の特徴です。
例をあげると以下のとおり。それぞれ太字の部分がシュワです。
again, first, hurt, better, work,
口を半開きにして舌や口周りの筋肉をリラックスさせて「ア」とも「ウ」とも「オ」も言えない中途半端な溜息まじりの音を出してみてください。それがシュワです。
わかりづらいでしょうか?
では簡単なテストをしてみましょう。お手持ちのスマホで英語キーボードでマイクボタンを押して次の単語をメモ帳で音声入力してください。
  • work
  • walk
力まずに普段通り発音してみましょう。スマホの音声認識AIで正しく work と記述されればひとまずシュワについては問題ないと思われます。walk (wˈɔːk) が記述されない場合はシュワとはまた別の問題です。
ですが、何度やっても work が出てこなければ要注意。シュワの練習が必要でしょう。これから説明するシュワの特徴をおさえてもらって、この際きっちりマスターしてしまうことをおすすめします。
さて、シュワの特徴は「あいまいなこと」とお伝えしましたが、さらに細かく次のような特徴があります。
  • 音が小さい
  • 音が変化する
  • スペルは色々
まずシュワは小さな音で発音されます。英語は強弱をつけながらうねるように発音される特徴を持っています。強調したい部分を際立たせるためです。そしてシュワは引き立て役の「弱」を担います。日本人には小さくて聴き取りづらい微妙な音です。とにかくシュワ発音のコツはまずこれです。「何と言っているか聞き取れないぐらい」小さく、低く、早く発音することです。
音が変化すると言う特徴もトリッキーシュワのトリッキーなところです。シュワは前後の音の影響を受けて微妙に変化します。ちょっと難しい表現かもしれませんが固有の「音」を持たず、前後の音を橋渡しする母音ということです。The information であれば、Thee がシュワですが、Th /ð/と in /ɪn/の間に入って「ア」と「イ」の中間のような微妙な音になります。とは言え、上のコツでお伝えしたように小さく、低く発音すればその違いはあまり気にしなくてもOKです。
三つ目のシュワの特徴は、上の例で気づかれたかもしれませんが、スペルでは判断できないということです。a, i, u, e, o この綴りのどれもがシュワになり得るということです。つまり見た目(スペル)ではわからないということ。どうしても「ローマ字」に引っ張られる傾向にあるわたし達には注意が必要なところです。こればかりは音で覚えるしかありません。

シュワをマスターするとどんな効果が期待できる?

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さて、同じように聞こえて、いえ、そもそもハッキリ聞こえないこのシュワ。どうでも良いような気もするし、何やら面倒だなと思われたかもしれません。
それでも発音が気になる、何とか改善したいと思うのであれば、やはりシュワをマスターするべきです。
一体シュワサウンドをマスターするとどんな良いことがあるのでしょうか?
シュワは目立たない「音」です。なんとなくごまかせる音でもあります。ですから、これまで通り「放っておく」という選択もアリです。通じる、通じないで言えば「ア」で言っても多くのシチュエーションで「通じる」でしょう。じゃ、何で?と思われたかもしれませんが、そのメリットは2つあります。
  • 全体の英語の印象があがる
  • リスニング力があがる

スピーキングの印象があがる

シュワというたったひとつの発音をマスターするだけであなたの話す英語がグッと(ネイティブにとって)聞き取りやすくなります。逆にそれは日本人には聞き取り難いものになるということでもあります。でもここがとても大事なところなんです。
英語の発音の特徴的なところは音の強弱を付けながら流れる音をつなげていくところです。日本語のように一つひとつの音をはっきりと区切りながら文章を作るのとは対照的です。
これまでみてきたようにシュワはこの英語の「弱」の部分を担っています。これをマスターするということはシュワを含む単語をマスターするだけでなく英語の文章をスムーズに発話するための決定的なコツをひとつ掴むということでもあるのです。
つまり、カタカナ英語から脱却できるようになります。

リスニング力があがる

もうひとつのメリットはリスニング力があがることです。
英語を聞いていて「⁉️」となるのは突然消えたように思える部分ではないでしょうか?
簡単な文章なのにわからなかったとか。例えば、ネイティブの小学生が話しているのがわからない、文だとわからない単語がひとつもないのに聞き取れなかったなど。シュワをマスターすることでいつの間にかこのような問題が解消されていることに気づくでしょう。
というのも、簡単な文章がネイティヴの会話スピードで聞き取れない(理解できない)のは、英語の強弱の「弱」の部分に慣れていない、そのことを意識していないことが原因であることが多いからです。この弱の部分は「機能語」と言われ、強の部分の「内容語」を強調する働きがあります(機能語については、上の参考記事をご覧ください)。
シュワをマスターすることは、英語の強弱のリズムを体得する一歩になるでしょう。
「何を言ったか」が聞こえるようになります。もし物理的に聞こえなくても何を言ったのかがだんだんわかるようになるし、あなたの英語に自然なリズム感が出てくるようになります(英語の発音におけるリズムの大切さについては以下の記事を参照してみてください)。

シュワをマスターする方法

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おすすめの方法としてオンライン英語学習のイングリッシュセントラルによるネイティブ発音レッスン動画を紹介します。イングリッシュセントラルはさまざまなジャンルの動画学習コンテンツとオンライン英会話をミックスさせたハイブリッドな学習プラットフォームを提供しています。動画コンテンツは無料で利用できますから安心して試してもらえます。
下のイングリッシュセントラル公式サイトから「動画」メニューから「発音」コンテンツを選んでください。中級のセクションに「あいまい母音/ə/」の動画があります。ちなみに先のテストで例に出した walk の発音の/ɔ/など他の発音も学べます。発音チェックテストもあります。色々と気づくことも多いと思いますのでぜひ試してくださいね。
他にも、Rachel’s Englishあいうえフォニックス もおすすめ動画です。こちらもチェックしてみてください。
公式サイトRachel’s English

まとめ

第二言語の発音は「理解」が大事です。大人になると感覚や聞いてだけで自然に外国語が聞こえるようになったり、話せるようになったりしないからです。
母国語としての言語の習得は幼少期に限ります。外国語はあくまでも外国語です。それくらい母国語と外国語(特に言語的共通点の少ない日本語と英語)の間には圧倒的な隔たりがあります。
例えば、ラジオDJ・音楽評論家として著名なイギリス人のピーター・バラカンさん。ほれぼれするくらい流ちょうに日本語を操る氏の日本語にさえ、わずかな「英語訛り」を感じるのはわたしだけではないでしょう。
それでも、外国語として一切問題なく流ちょうに英語を話すことは可能です。しっかり意識しながら練習していくことで「聞こえるように」「通じるように」なります。
そのためにはまず「知ること」ですよね?ここまで読んでくださったあなたはもうシュワについて「知った」わけです。あとはアクションです。意識して何度も聞いて発音してみてください。
シュワのマスターは簡単ではないかもしれません。しかしトライする価値はあります。続けていくことである時「変わったかも!」と実感する時がきっと来ますので!
Thanks so much for reading this article. Have a great day!

footnote

  1. Babel Magazine によるとイギリス英語だと19個、アメリカ英語だと21個の母音があるそうです。https://www.babbel.com/en/magazine/english-vowel-sounds/
  2. https://www.rypeapp.com/most-common-english-words/
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