導入チャンク❹ “Would you?”
今回のチャンクは、Would you? →(していただけますか?)です。
何かをしてもらいたい時に使う表現。お願いの時は、まずこの ”Would you“ を思い出してくださいね。丁寧な表現ですのでどのような場面でも安心して使えます。
まず「(あなたに)してもらいたい!」と宣言して、「何を?」(コンテンツチャンク)につなげていきます。
[ wəd jə ][うっじゅ]
導入チャンク+コンテンツチャンク+追加コンテンツをつなげた例
[ ❶ Would you ] [ ❷ keep my luggage ] [ ❸ until check-in time? ]
Would you について
Would は、Will の過去形ですが、それ以外にも多く使われるのが今回の例のような「依頼」のシーンです。今回のように使われる場合は、過去形ではなく現在形として使われます。
“Would you” の使い方ですが、まず導入チャンクに動詞と名詞を配置したコンテンツチャンクをつなげます。
これに必要であればチャンクを追加していきます。基本のパターンです(以下①)
さらに、Would you には頻出のパターンが2つあります。
それぞれ別途次回以降で説明していきます(以下②と③)。
①[ ❶ Would you ] [ ❷ 動詞 + something] ?
②[ ❶ Would you like to ] [ ❷ 動詞 + something] ?
③[ ❶ Would you mind ] [ ❷ 動詞 ing + something] ?
今回は疑問文を紹介しますが、I’d =(I would) のようにして肯定文も当然つくれます。
発音のポイント
would-you / keep my luggage / until check-in time?
うっじゅ/ きーぷ まい-らげっじ /ぁんてぃぅ ちぇっきん たいむ?
ストレス(強勢)は内容語である keep, luggage, check-in, time の4つに入ります。小さい文字の単語は短く、弱く、曖昧に発音します。
音声変化 – 同化
冒頭の would + you は、同化して「うっじゅ!」っと圧縮されます。2つの単語の語尾と先頭が「d + y」となる場合の典型的なパターンです。「s + y」や「t + y」も同じように同化します。
以下で説明する連結との違いは、同化することで音声変化し、別個の単語のように音的に変化してしまうことです。今回の例で言えば「うっどじゅー」でなく「うじゃ」になります。
音声変化 – 連結
check + in と luggage + until は、前後する2つの単語の語尾と先頭が「子音」+ 「母音」であるため、連結して一語のように音的につながります(意味的にはつながらないこともあり)。
until の最後の L は、ダークL(dark L)です。Schoolが「すくーぅ↷」となるように「ル」ではなく前の単語の語尾と連結しながら「らげっじぁんてぃーぅ」と曖昧な暗い音をこもらせながら終わります。ちょっと難しいので以前にも紹介した以下のYouTubeチャンネルで確認してみてください。
参考サイト:『おいうえおフォニックス』

Photo by Brett Sayles from Pexels
TIPS
Will に「意志」のイメージが強くあるのは前回で説明したとおりですが、Would もそれを引き継いでいます。
つまり「◯◯をしてもらいたいのですが、あなたにその意思はありますか?」という意味合いで使います。
Will にも同じように依頼で使えますが、Would の方がより遠回しなニュアンスになります。Will は強い意志を表現した強い言い方。それは未来の行動を予感させるものですが、would はどこか遠慮がちな雰囲気なのです。つまり丁寧と言うことでもあります。
肯定文を使う時にもこの would の”雰囲気”は引き継がれます。例えば、I’d say so. と言えば I think so. よりも控え目な「(どちらかと言うと)そう思うね」になります(※I’d は I would の省略形)。
Can you / Could you も Will you / Would you と同じようにお願いごとで使いますが、Can you / Could you は、何かをしてもらいたいけれど「あなたにそれが(能力的に)出来ますか?」となります。
したがって依頼する時には話の内容や相手によってこの4種類を使い分けることになります。
日本語では「です、ます」をつけて相手との距離を表現しますが、英語では「過去形」の形を will → would / can → could のように与えることで相手の距離感を表現します。このような意味で過去形にする場合は、時間的な「過去について」の話をしているわけではないのです。過去にあった意思や能力を語ることとして過去形を単純に使うこともできますがそこは文脈で判断します。まず would / could の過去形には実際の過去に出来事を語る以外に「距離感」を出すための働きがあることを覚えておきましよう。距離感があるためにそれぞれの現在形の意味合いが「ぼやっと」してくるというイメージでしょうか。依頼は丁寧になるし、推量の確信はぐっと低くなるといった具合です。
Let’s give a try!
以下の3つを表現してみてください。
- お願いがあるのですが
- お勘定をお願いします
- 飲み物はいかがですか?
答えは一つじゃありません。できるだけシンプルに。テーマのフレーズを使わないのもOKです!スピード優先で思い浮かんだイメージの塊を英語にして並べていく感じで・・・まずはコンテンツの主人公の確定です。
前回のトライアルの作文例
1. 考えておきます
I”ll think about it.
2. 現金で払うよ
I’ll pay in cash.
3. 明日ゴルフしません?
Will you play golf with me tomorrow?
関連記事
- 【英会話超初級者向け】英語は単純化・イメージ化から始めよう
- 【英会話超初級者向け】頻出チャンクを習得する – 話はそれから
- 【英会話超初級者向け】導入チャンク❶ “I wanna”
- 【英会話超初級者向け】導入チャンク❷ “I’m gonna“
- 【英会話超初級者向け】導入チャンク❸ “I’ll”
Thanks so much for reading the article!
リンク
コメント