【初心者向け】すぐにできる!3つのコツで脱カタカナ英語❷
前回では、「発音学習にかかわること」についてお伝えしましたが、いよいよ今回は脱カタカナ英語のための3つのコツについてそれぞれ例を交えながら詳しくお伝えします。
すぐに始められるコツですので、自分の英語ってカタカナっぽいなといった悩み、オンライン英会話などネイティブや外国人に聞き返されることも多いということであれば、サクッと目を通してみてください。
個々よりも文章全体の発音を意識する
よりわかりやすい英語を発するという観点でとらえた時、個々の発音に比べて文(センテンス)単位での発音の方がより重要だということをまずお伝えしておきます。
母音と子音の個々を正確に発音できることはとても大事。
ですが、その練習はちょっと時間がかかること。そして退屈に感じることが多いために挫折してしまうことも多いと言うデメリットがあります。
発音矯正などの専門教育を否定するどころか、推奨しているのですが如何せん上のような理由で難しい部分があるのも事実です。
ですから、母音・子音個々の発音については、本当に重要だなと納得してから取り組んだ方が良いかもしれない・・・
そんな考えもあって、今回は文単位での発音を優先して考えていきたいと思います。
そして、意識するだけでも結構効果が見込めると思う、すぐにできる方法を3つ提案したいと思います。
わかりやすい発音をするための3つのコツ
1.すべての音に母音をつけない
例えば、stress という単語がありますよね?
これは日本語のようにス・ト・レ・スという4音(節)でできているわけではありません。
アルファベットの文字数は6つもありますが、音はひとつ。1音(節)の単語です。
ですから、stress と一気に言い放ちます。
子音は音が「小さく短い」という前提がありますので覚えておいてください。
聞こえないこともあるくらいですからね。
英語はこの子音だけを発音することが多いので気をつけてください。
例えば、p は p でありプでもパでポでもないのです。
ただの p です。
日本語は「ン」以外もれなく母音を伴ってそれぞれ1音節になりますが、英語は違います。
従ってまずは、カタカナを頭から完全に外して、英語の音をできる限りそのままの状態でインプットすることが肝心です。
それと英語のスペル(綴り)に釣られないようにに注意することもついでに覚えておきましょう。
例えば、ss とスペルがなってるからと言って s を2回発音するわけでありません。
英語の音は綴り(文字)と連動しないことも多いので惑わされないように!
2.強弱をつけること
単語単位だけでなく、文単位でも強弱をつけるのが英語の特徴のひとつです。
強い部分は音が高く、そして長く発音されます。
ここで大事なポイントなのですが、英語の場合、常に強弱がつけられるということです。
カタカナのように平坦で同じピッチで話されるということはありません。
必ず強弱がついてピッチも変化するリズミカルな言語が英語です。
例えばネイティブにとってナカムラさんを日本人のように「ナ・カ・ム・ラ・サ・ン」という風に発音するのは大変、というか彼らにとって不自然な発音。
おそらくこのパターンでは「ナカ・ムーラ・サン」という感じで、ムーラの音をナカやサンよりも高く長く発音させるのが自然でしょう。
内容語と機能語
英語の単語は内容語か機能語にどちらかに分かれます。
内容語とは・・・
名詞 、動詞、形容詞 、副詞 に加えて
- 疑問詞 ( what, where, who など )
- 指示代名詞 ( this, these, that など )
- 数詞 ( one, first など )
内容語は話したいコンテンツ、つまり話したい内容に直接かかわる語。
だから「強く」発音されます。
例えば、
I went to the park yesterday.
この文では、went・park・yesterday が内容語です。
つまりそれ以外(I, to, the)は機能語。
機能語とは文法的に必要なパーツ。より正確に内容を伝えるための支援をする語句です。
あった方が良いけれど、なくてもまぁなんとかなるというものでもあります。
翻って内容語は決定的に重要な語句。
これが伝わらなければどうしようもないという必須アイテムです。
そしてポイントは内容語を強く・長めに発音するということ。
これは内容語を際立たせる一方で、それ以外の語句が聞こえづらくなると言うことでもあります。
つまり、その他の機能語は – 極論すれば – 大した内容ではないってことでもあります。
内容語が話したいメインですから、それを聞き取るだけで(例えば went・park・yesterday)だいたい内容が想像つきますよね?
ちなみにこの3つの単語だけをこの語順でクリアに大きく発音することで、おそらく言いたいことはネイティブに伝わります。
3.最後まで音をつなげる
次の英語の特徴は、一つ一つの単語で音を切らず、音をつなげながらチャンクやセンテンスの最後まで強弱をつけながらダラダラ続けること、です。
腹部からいつもより多くの量の息を吐き出しながら、音を乗せていくように発音します。決して途切れ途切れにならないように。
また、流れるように音をつなげていきますから単語同士がつながるリンキング(リエゾン)という音声変化が起こります。
特にアメリカン・イングリッシュではより頻繁にリンキングが起こると言われているようです。
例をあげてみます。
Good afternoon という挨拶がありますよね。
でもこれを Goodと afternoon それぞれを発音するということは会話ではありません。
Goodafternoon とひとつの単語のように発音されます。
これは前の単語が子音(d)で終わり、後に続く単語が母音(a)で始まっている場合の典型的な連結のパターンです。
このような音声変化のパターンが代表的なものだけでも6つぐらい英語にはあります。
リンキングはリスニングとスピーキング両方にとても重要です。
代表的なパターンは「絶対」知っておく必要があります。
なぜかと言うと、リンキングの知識がなければ、その「音」が何を意味するかわからないからです。
これはリスニングの問題に思われがちで「聞き取れない」という言われ方をすることがありますが、実際は「知らない」という知識の問題です。
グダフタヌーンのように聞こえたものが、Goodafternoon すなわち Good afternoon に変化することを事前に知っている、予想できている必要があります。
でないと「聞こえません」。だって実際にGood/afternoonと発音されていないのですから。
パターンを憶えられなくても良いのですがチェックだけはしておきましょう。
知識として持つだけでも大きな違いがあります。
リンキングによる音声変化については別途記事でも書いていますので参考にしてみてください。
参考:英語リスニングの悩みを解消!おすすめYouTube動画と教材
このように、連結したり、強弱をつけながら一気に流れるように英語は発音されるということを意識しましょう。
自分が発話するときはなるべく一気に言えるよう短いセンテンスをつくります。
簡潔にテンポよく、強弱を意識して発話することが大切です。
それと、子音は短く小さく!
カタカナ化した(日本語的な)1音節に絶対にしないこと。
個々の発音の問題もありますが、最もカタカナ英語っぽいのが、子音にあるはずのない母音をつけて発音することですから。
stress は「ストレス」になった時点で日本語です。
カタカナは日本語。英語と混同しないクセをつけましょう。
まとめ
今回の記事で明らかにしたかったのは発音するうえで、何が本当に重要かということです。
ここまでお伝えしてきたように英語の音の際立った特徴のひとつは、強弱が常につくことです。
本当に伝えたい言葉は大きく長く発音されます。
それ以外は、言っても補足にすぎません。
だから音は小さく(低く)短い。
抑揚なく平坦にどの語もクリアに平均して話されることが多い日本語とはまったく性質が異なります。
個々の音もそれぞれ違いますから、本当に日本語ネイティブにとって英語は遠い音の集合体です。
強弱(アクセント)について言えば、ひとつの単語の中にもありますし、文の中にも複数あります。
これだけ違う言語ですから、いっぺんに英語の発音を学習するのは無理があるのかもしれません。
まずはターゲットをしぼって本当に重要なところから攻めていくという方法です。
今回はそんな考えで3点にしぼってお伝えしてきました。
- 子音に母音をつけない(カタカナから離脱する)
- 強弱を常に意識して話す(聴く)
- 一息で最後まで音をつなげていく
どれも日本語には無い特徴です。
子音で終わったり、子音が重なるということもあるのが英語の音。
内容語を最大限クリアに大きく長く発音することを意識する。
そしてセンテンスやチャンクの最後まで単語をつなげながら切ることなく一息でいきます。
息に(子)音を乗せて強弱のうねりを付けていくようなイメージでいくと上手くいきそうです。
短いセンテンスの例文(音源つき)を使って「単語を連結させてセンテンスを言い切る」音読の練習をするのも効果があると思います。
ぜひ試していただければと思います。
That’s it for today, and thanks so much for reading the article!
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