英語初級者はスラッシュリーディングを完全マスターすることから始めよう!
スラッシュリーディングというのを聞いたことがありますか?
英語学習で最も重要なスキルの一つです。
その理由は、
- 英語の語順で理解することで速読ができるようになる
- 日本語を介さずにダイレクトにイメージするスキルの第一歩となるから
スラッシュリーディングは、読み解くためだけでなくリスニングにとっても極めて重要なスキルでもあります。
もちろんTOEICなどの文章読解テストやリスニングテストにも効果てきめんですから絶対にマスターしたいスキルです。
スラッシュリーディングとは何か?

Photo by Derek Cullen & Words by Steve Jobs
スラッシュリーディングとは、ある文章を意味のかたまりごとに、スラッシュ(/)を入れて、そのかたまりの意味をつかみながら、英語の語順通りに理解していく、英文読解のテクニックです。
具体的な例でみていきましょう。ちなみにこの文章は故スティーブ・ジョブズ・ジョブズ氏が残した言葉です。
If / today were / the last day / of my life, / would I / want to do / what / I am / about to do / today?
もし / 今日が / 最後の日 / 自分の人生の /わたしはするだろうか? / したい / こと / わたしが/ これからする / 今日
ざっくりイメージすることが大切
スラッシュ(斜線)で区切った部分ごとに語順通りに意味を〈イメージ〉してとらえていきます
へんてこな日本語ですが、何となく感じがつかめるでしょうか?
ここでは日本語で書いていますが、実際にはイメージ(主に映像化)することが鍵です。
きっちり日本語に訳そうと思うとうまく行かないので注意してください。
と言うよりも、この際きっちりと日本語のように理解することは諦めてください。
限られた手掛かりを頼りにイメージ力で乗り切っていくのが外国語(英語)だと割り切りことも大事です。
「今日」や「最後」のイメージは人それぞれですが、ともかく言葉の断片にしろ、写真のような映像にしろ、そのイメージ(概念)を心に思い浮かべながら感覚で話し手から出てくるメッセージを瞬間的にとらえていくようにしてください。
スラッシュを入れる位置について
スラッシュの入れる位置に絶対的な決まりはありません。
文章の構造を意識して小さな意味のかたまりごとに入れると良いですが、感覚的には「息継ぎ」をするところ、でも構いません。
大事なことは、逆戻りしないこと(読み返し)
日本語として文法的に正しく成立させようとすると、どうしても言葉の入れ替え(以下参照)をすることになりますが、意味をとらえるだけであれば文法的に完全な日本語に直す必要はありません。時間の無駄です。
英語の語順で理解する(語順の入替をしない)ことが、このスラッシュリーディングという手法の全てです。
イメージでとらえること・・・これは初心者にとって英語習得の最初の大きな関門です。
ちょっとキツイと思うかも知れませんがここは頑張って突破してほしいと思います。
戻らずに先に読み進める事ができて初めて、リスニングでも会話について行くことが可能になるのです。リーディングは目で(文字を)見てイメージしますが、リスニングは音でイメージするだけの違いです。
基本的に同じなのです。
大事な事なので繰り返しますが、英語の語順通りに理解していくことが肝心です。
リスニング時には先に触れた通り「スラッシュ」を話し手の息継ぎ場所に入れるイメージで意味を取っていきます。

ラッシュリーディングの効果
お伝えしたように、スラッシュリーディング〈英語の語順通りに意味をつかむこと〉は極めて重要なスキルです。
これが出来ないと、「英語」をいつまでもモノにすることは出来ないと言っても言い過ぎではないでしょう。
そのことを前提に、スラッシュリーディングのスキルをマスターすることの効果をまとめると以下のようになります。
- 英語を読むスピードが飛躍的に高まる
- 正しく理解できるようになる
- 長文も理解できるようになる
- 英語の自然な表現が身につく
- リスニング力とライティング力も同時に向上する
スラッシュリーディングのコツ
スラッシュリーディングの方法は上述の通り、さほど難しいものではないと思います。
コツとしてあげるとすれば以下のようなことになりますが、やっているうちに普通にできるようになることかと思います。
あえて言えば、特にトレーニング初期段階では3番目に記した点を心に留めて置いてほしいということです。
- 文章の構造を意識してスラッシュを入れる
- スラッシュを入れる位置にこだわり過ぎないこと
- 不完全さを許容してざっくりメッセージをつかむように心がける
- 慣れてきたらスラッシュを入れる数を減らす
シャドーイングにも効く!
スラッシュリーディングはシャドーイングが出来るようになるための練習になるとも言われています。シャドーイングとは、聞こえた音をすぐに流れる音を『影のように追いかけること』、英語発話の練習方法です。通訳訓練で使われていることから最近めっきり注目されるようになったメソッドです。
このシャドーイングですが、音を聴いて真似して発音するだけなので簡単そうですが、やってみるとかなり難しいです。短期集中英語合宿の『イングリッシュブートキャンプ』でも導入されているのですが、はじめて取組み受講生の方は苦労されることが多いと聞きます。
『シャドーイング100本ノック! English Boot Camp』

まとめ

Photo by James Tarbotton
スラッシュリーディング(慣れてくれば実際に斜線を引かなくてももちろんOKです)が習慣になればイメージ力も相当ついてくると思います。
それはより早く理解出来るということであり、したがってレスポンス(受け答えへの反応)も早くなると言うことでもあります。
こうなれば中級者から上級者への道が整った、と言って良いですね。
あとは多読を中心にインプットを増やしていけば恒常的なスキルアップが自然と見込めます。
英語力を底上げするのに多読(速読)をおすすめなのですが、ある程度のボキャブラリーのストックとこのスラッシュリーディングのマスターが絶対的に必要です。
まずスラッシュリーディングを始めてしまいましょう。
題材はもちろん何でも良いです。
以前に記事で紹介したフルーツフル・イングリッシュの「朝カフェ」を利用するのも良いかも知れません。一日一文ですが、毎日やることの効果は馬鹿になりませんよ!

スラッシュリーディングをマスターすれば中級はすぐそこ・・・上級までの通過点になるでしょう。
ぜひトライしてみてください!
That’s it, and thank you for reading the article!
コメント