ディクテーション – 効果実証済みの英語学習法を徹底解説します!
ディクテーション(書き取り)という学習方法をご存じでしょうか?
ディクテーションは、通訳者養成の学習メソッドとして知られるトレーニング手法です。
英語の音声を聞き書き取っていきます。「だいたい」というのは無しで、完全に一字一句そのまま書き取るようにします。
書き取れなかった箇所がすなわちウィークポイントであり、しっかり分析することで効率的に改善・弱点克服ができる効果があると言われています。
主にリスニング力を鍛えるトレーニングですが、同時にリスニングだけでなく他の3技能にも効果をもたらすということで評判の高い学習法でもあります。
今回はこのディクテーションの詳しい内容やその効果、おすすめの学習法など解説していきます!
ディクテーションの効果

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ディクテーションの最大の効果は、トレーニングの結果を分析することで問題(弱点)がピンポイントで明らかになり、結果、効率的なスキルアップができるというところです。
書き取りを間違った箇所=ウィークポイントであり、その原因が、音は把握できたけれどその単語を知らなかったのか、それとも言葉知っていても聞き取れなかったことによるのか、文法的な理解が足りなくて回答を類推することができなかったのかがわかると言うことです。
- 語彙の問題
- リスニングの問題
- 文法の問題
ボキャブラリー(語彙力)がないとやはり書き取るのは難しい・・・というのは割と単純な話なのですが、他にも原因があり、場合によっては原因が重なっていることもあります。
例えば、英語の音声変化の特徴の一つである「脱落」がセンテンスに入っていた場合を考えてみましょう。
綴りにはあるはずの音が音として聴こえないという現象が起きます。himの “h” が抜ける場合では、take himと書いても、実際に聴こえる音は、takehim (テイクゥム)という一語にしか聞こません。この書き取りができなかったとすると、それは音声変化の「脱落」という特徴を知らなったことが原因になります。takeimと聞こえたものを瞬時に脳内でtake himと(いっしょであると)変換できるようになるには音声変化の特徴を学習する必要があることがわかります。
もう一つ例をあげます。
もし「シュダブテイクン」のように聞こえたセンテンスがあったとします。これを理解するには上記と同じ音声変化の問題もありますが、文法的な知識があれば音の断片と文脈からshould have takenではないかと推論することができたかも知れません。※リンキングなどの音声変化については詳しくは下記の記事を参照してください。

ちょっと分析的過ぎ!と思われたかも知れませんね。
確かにその通りなんです。完璧主義はストレスにこそなれ、良いことはないかも知れません。それでもこのメソッドをおすすめするのは、やはり効果があるから。特にレベルを一段あげたいと考えるならとても有効なメソッドだと思うのです。
初心者でもできる?
ディクテーションは初心者でももちろんできます。
ただそれよりも教材の準備とかが大変だったりする、そちらの方が問題かも知れません。
自分(のレベル)に合った音声とスクリプトを用意してディクテーションのトレーニング。そして回答を分析して・・・手間と根気がかかるのは否めません。
もしかして、効果が絶大というか、しっかりと実証されているのにもかかわらずディクテーションがそれほど一般的な学習法になっていないのはこのあたりも原因かも知れませんね・・・
そうなんです・・・(おすすめとか言っておきながらアレですが)はっきり言っておきましょう。
面倒なんですよね、やっぱり。
英語の勉強は、英語でなくてもそうですが・・・始めるまでのハードル(準備とか通学とか)が低ければ低いほどいい。続けやすいのです。
ですから、なるべく準備とかそういう部分は(誰か、何かに)任せて「最もやるべきこと」に集中してエネルギーと時間を投下しましょう。それが大人のやり方というものですよね?
ディクテーションの学習の仕方

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さて、そういうわけでディクテーションをしやすい方法 – ディクテーションを組み込んだ学習プログラムを探しました。
その結果をこれからご紹介しますね。
オンラインコーチング
教材の準備などの面倒もなく正しい方法で始めるにはプロの指導を受けるのが一番の近道だと思います。そういう意味でまずは英語コーチングスクールをおすすめしたいと思います。
コーチングスクールであればあなたが取り組むべき素材を用意してくれ、さらにトレーニングの結果の分析、そして弱点克復の課題を提示してくれます。
簡単に言うとあなたのやるべき事は指定された課題を毎日こなしていくだけでよい、ということです。これがコーチングスクールの第一のメリット。
もう一つのメリットは、毎日あなたの学習進捗をモニタリングするコーチの働きです。
ひとつ考えてみてください。
これほど広範囲に効果がある学習法のディクテーション…これをやらない理由が見当たらないと思いませんか?
でも?
あまり聞きませんよね、ディクテーション?
始めるためのハードルが高いから?
そうなんです。でも問題は“それ”だけではないんです。
本当の問題はせっかく始めても「続けられないこと」なんです。
難しい、面倒、色々ネガティブな事を書いてきましたが、まさにこれらがディクテーションを始めるハードルを少しづつ上げていくわけですが・・・この障害を出来るだけ取り除き、さらに受講生の「継続」をあらゆる手段を使ってサポートするのが専属コーチでありコーチングスクールです。
もちろんその対価として費用も他の学習法に比べて多くかかるわけですが、これでダメなら本当に諦めてくださいというぐらいの手厚いサービスなので、こればかりは致し方ないところです。
ということで、まずはこのコーチングスクールをおすすめしたいと思います。
特に今回はディクテーションをプログラムに組み込んで、かつ、世界中どこからでも受講可能なオンラインコースも持っているスクールを3校紹介します。
- トライズ(TORAIZ)
- プログリット(PROGRIT)
- ワンマンスプログラム(One Month Program)
ここでは簡単にそれぞれのスクールの概要比較を表にしましたのでご覧ください。それぞれのスクールのメリットや効果については別途詳しい記事がありますので以下を参考にしてくださいね。
〔オンラインコーチングスクール3校のプログラム概要の比較〕
トライズ | プログリット | ワンマンス プログラム | |
学習期間 | 12カ月 | 2カ月 | 1か月 |
ビジネス英会話 | 〇 | 〇 | 〇 |
TOEICコース | 〇 | 〇 | なし |
英会話レッスン | ネイティブ講師 | なし | ネイティブ講師 |
料金(税抜円) | 1,411,000 | 378,000 | 298,000 |
トライズ(TORAIZ)

プログリット(PROGRIT)

ワンマンスプログラム(One Month Program)

その他のおすすめ学習法
その他の学習方法ですが、ディクテーション関連の書籍・教材もいくつか発売されていますし、専用の学習アプリもあるようです。ここではその中でもスマホアプリで学べるリクルートの「スタディサプリENGLISH」をおすすめしたいと思います。
アプリが良いのは「音声と書き取り」というディクテーションの特徴がスマホと相性が抜群だという点です。音声速度の加減も自在ですから初級者でも問題なく始められるのも良いところですし、紙やペンを用意する必要もない・・・準備も簡単で、電源も一瞬で入るのがすばらしい。上記でお伝えした「勉強を始めるまでのハードル」がとても低いと言うことなんです。
アプリの中でもスタディサプリENGLISHをおすすめする理由は、やはりコンテンツの充実度が数ある学習アプリの中でも一つ抜け出ているなとの印象があるから。英会話とTOEIC®対策の目的別にコースが用意されていること、さらにコーチングといったサービスの拡張性があることもおすすめポイントです。
スタディサプリENGLISH(リクルート)
人気の学習アプリのスタディサプリENGLSHは、そのプログラムにディクテーションを取り入れています。コースは日常英会話コースとTOEIC®︎L&R TEST 対策コースがあります。全てのコースが7日間無料で体験できますから、気なったらすぐにアプリをダウンロードしてみてください。
スマホひとつで学習できますから、思い立った時にすぐに勉強が始められるし、スキマ時間も有効活用できますから、学習の習慣づけにもってこいです。
さらにTOEIC®対策でしたら、コーチングサービスがプラスされた新しいプログラム⇒パーソナルコーチプランも登場しました。通常のコーチングスクールよりかなりお手軽な価格になっていますので、短期で結果を出したいなら要チェックです。
スタディサプリENGLISHのコース別料金プラン
〔スタディサプリENGLISH 月額料金プラン(税抜円)〕
日常英会話 | アプリ | 980 | |
TOEIC®L&R TEST 対策 | アプリ | 2,980 | |
パーソナルコーチプラン | 3カ月コース | 4,834 | |
6カ月コース | 7,334 |
日常英会話コース
日常英会話コースはドラマ仕立てで構成されたコンテンツ。プロのシナリオライターのストーリーだから退屈させないのがセールスポイントです。個性豊かな講師陣によるレベル別学習ポイントの動画も好評です。
公式サイト:スタディサプリ ENGLISH
TOEIC®︎L&R TEST 対策コース
一方、TOEIC®︎L&R TEST 対策コースはディクテーショントレーニングを組み込みリスニング問題の対策をするなど充実したテスト対策プログラムになっています。必要な対策が一通りスマホできるようデザインされています。カリスマ英語講師・関正夫先生のTOEICピンポイント攻レッスン動画が人気です。
公式サイト:TOEICテスト対策
TOEIC®︎L&R TEST 対策コース・パーソナルコーチプラン
さらにオプションで、このアプリを学習プラットフォームにしつつ、専属の日本人学習コーチによるコーチングサービスをプラスしたパーソナルコーチプランもリリースされました。アプリ+コーチングの新しいスタイルの学習カリキュラムです!こちらのサービスの詳しい情報は以下の記事も参考にしてみてくださいね。
公式サイト:スタディサプリENGLISH パーソナルコーチプラン

まとめ

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今回はディクテーションについてのレポートでしたがいかがでしたでしょうか?
だいたいの内容はつかんでいただけたのではないかと思いますが、ぜひ一度実際に試してみてください。こんな簡単な文章でもできないのか!?とか、結構発見があると同時にトレーニングを続けた場合の効果も想像がつきやすくなるのではないかと思います。
ディクテーションは勉強というよりアウトプットのトレーニングですからね。まずは体験が手っ取り早いです。ご紹介したコーチングスクールやアプリはどれも無料でカウンセリングや体験ができますからぜひトライしてみてください。
ディクテーションの効果をさらにアップさせる方法
今でこそ一般にも知られるようになってきましたが、このディクテーションという学習方法は元来プロの通訳者を目指す人のためのトレーニング法でした。
日本人の苦手とするリスニング力の強化が主目的ですが、同時に書く、読む、そして話すスキルにもプラスの効果が認められる優れた学習法ですよね。
このディクテーションで使う音声を使ってシャドーイング(サンプルのネイティブ音声を聴きながら発音していくトレーニング)をしていけばさらにスピーキング力がアップするのは間違いないです。事実、先に紹介したコーチングスクールでこの2つを併用しているところもありますし。
もちろん語彙を増やしたり、文法の学習などインプットも重要ですが、アウトプットのトレーニングであるこの2つの学習法加えたら相当なスキルアップが望めると思うのはわたしだけでしょうか?人によっては飛躍的にあがるのでは?とさえ思います。
おそらくまだ中学校・高校の授業でも使われていないと学習法だと思いますので、ぜひ今後採用を検討してほしいと思ったりします。日本人のリスニング・スピーキングに対する苦手意識も大分緩和されるのではないでしょうか。

Thanks For Reading!
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