英語リスニングの悩みを解消するためのおすすめYouTube動画と教材を紹介します。
なぜ英語のリスニングがいつまでも上達しないのか、その理由をあなたは知っていますか?
まずひとつ質問させてください。
英語の音声変化について聞いたことがありますか?
もっと細かく言うと、リンキングについてはどうでしょう?
もし聞いたことがない、聞いたことがあるけど内容はよく知らないということであれば、最後まで目を通していただければと思います。
きっとあなたのリスニングについての根本的な悩みを解決することができると思いますので。
なぜそこまで言えるのか?と思われるかも知れません。
そんな簡単に上手くなると思えない・・・
実は私もそうだったのでよくわかります。
私も長い間リスニングスキルが上達しませんでしたから。
英語のリスニングは普通に聞いているだけでは壁にあたるものです。
ある程度まで行くと何度聞いても上達しない・・・そういう壁があってなかなか突破できないから、英語がつまらなくなってやめてしまったり。
残念ながらよくあることです。
なぜなのか?なぜそれほど難しいのか。
その答えは、重要だけれども学校では決して教えてくれなかった、英会話学校でもまず教えてくれない、あることに原因があります。
わたしたち日本人が英語のリスニングに苦労する最大の原因 – それが英語の音声変化です。
なぜリスニングが上達しないのか
なぜ英語のリスニングが上達しないのか?
これに対する答えは英語のある特徴に原因があります。
それは、
英語はその音を正確に綴ることができない言語、だということです。
これがわたしたち日本人が英語のリスニングが苦手な決定的な原因なんです。
音を綴ることができないということ。
この特徴は全ての音を完全に仮名で表現できる日本語と対象的です。
日本語は1音づつ完全に発音されながら文章になっていきます。
音一つ一つを一定のリズムとピッチでキッチリと発音していくのが日本語の特徴とすると、英語はまさに正反対。音と音が連結して強弱をつけながら音楽のように流れていきます。
例えば、I want to have a cup of coffee.
これが話し言葉では、
〔アィワァナハァヴァカッパァカァーフィ〕のような音になります。
カタカナ表記で変な感じですが、英語の話し言葉 を表記する記号がない以上、カタカナで表記してもいっしょです。「みたいな感じ」に変わりありません。
さらに、ある音については前の音の影響を受けてきれいさっぱり消えてなくなってしまうこともあるんです・・・
表記はされても発音されることがない・・・
Knowの ”K” のように初めから発音されない場合もあります。Listeningもそうですね、”t” など1ミリも発音されません。
さらに前の音(アルファベットの表記ではなく音)に影響されたり、語尾に配置されることで消えてしまう音もあるのです。
Internetを例にしてみましょう。
これはどう発音するでしょうか?
インターネッと発音する人もいればインナーネッと発音する人もいます。
Inの後のtは「消える」ことがあるんです。
そして語尾のtもほとんど聞こえません。「インナーネッ」になってしまうんですね。
これが英語です。まったくのカオス。
この縦横無尽な音声変化が原因で、いつまでも英語を聞き取ることができないのです。
実際にどう違うか例をあげるてみると・・・
理屈はだいたいわかっていただけたかと思いますが、でもちょっとわかりづらい?
確かに・・・
では論より証拠ということで、実際の音の例をみてみましょう。
サブスクライバー160万人を超す人気YOUTUBERで、アメリカンイングリッシュの発音トレーナー、レイチェル・スミスさんのチャンネル、Rachael’s English をみてみます。
レイチェルさんはこの動画で、ネイティブが普通に話す時の「“H”の音が消える」現象を詳しく解説しています。
(出典:Rachael’s English on YouTube)1
どうでしょうか。
I’lltell her we’re leaving.
実際には、tell her ではなくて tell her という風に発音されていました。
テル・ハーではなく、テラーです。
そして音の長さに注目してほしいのですが、テル・ハーの2音からテラーの1音になっているのに気づかれましたか?
これがネイティブのナチュラルススピードの英語が「早く」聞こえる正体です。
実際には早く聞こえるのではなくて、本当に時間的に短く発音されているからなのです。
これが(テル・ハー)と聞こえない原因、さらに言うとこれがネイ
聞こえるはずないんです、実際にテル・ハーと言ってないんですか
これでは一生懸命聴き取ろうとすればするほど悩みは深
この問題を克服するポイントは、一度刷り込まれた(上の例でいうとテル・ハー)という間違った情報を正しい情報(テラー)に書き換える必要があるということなんです。

わたしも今こうやって講釈していますが、以前は音声変化をちゃんと意識していなかったんです。
でもおおざっぱな性格が功を奏し
まぁこれでも大方問題ないわけですが、これはこれでモヤモヤ感が消えないということ、またそんな風に対処できるようになるのでさえ結構時間がかかってしまうという欠点があります・・・だから、音声変化を理解した時、ホント目から鱗が落ちた・・・もっと早く気づいていれば!と思わずにいられませんでした。(;^_^A
それにしても、脳への刷り込みっていうのは、
ところで、この刷り込み、実は一般のネ
彼らも tell her と言ってるつもりらしい。tellerと実際は言っているけれど、そうだとは思っていない。 tell her!って本人たちは言っていると思っているようなのです。
だから英会話学校のネイティブも音声変化について教えないのかも知れま
音声変化を指摘するのは洋の東西を問わず、発音の専門家だけのようです。
ではどうやって改善していったらいいの?
それにはまず、音声変化をインプットして、英語を意識的に聴くようにすることが必要です。
聞いていればいつかわかるだろうと漠然と思っていても、きっと最後までわからないで終わってしまうでしょう。
前提としてほとんどの日本人は英語の音を間違って記憶している、と考えて良いです。だから一度リフレッシュして、正しい音をインプットすることが先決なのです。
どれだけ英語のシャワーを浴びようが、イギリスやオーストラリアに留学しようが、かつての私のように(わからなくても)予想して空白を埋める能力は高くなると思いますが、本質的にリスニングが上達することはないでしょう。ましてやただ聞き流しているだけでは永遠に無理です。
例えば、2011年のオーストラリアの国勢調査では、「ほとんど英語が話せない人」が65万人に上るとの結果が出ています。2
英語環境にいるだけでは第2言語としての英語を身につけることができないということ。意識的に言葉として聞いて、それを使わなければ、英語(言語)ではなくただの(雑)音として脳は聞き流してしまうということなんですね。
極論を承知で言いますが、音声変化を知らなければリスニングの壁を突破することはできません。
それくらい音声変化は重要案件なのです、英語学習において。
ちょっと途方もないテーマのように感じたかも知れませんが大丈夫です。
あなたはもう心配する必要はありません。
安心してください。
もう音声変化がリスニングの「鍵」であることをあなたは知っているのですから。
後は、どうやってこの音声変化をモノにしていくか、だけです。
しかも音声変化の学習はそれほど難しいことでもないのです。
以下に学習ステップを記してみました。
音声変化というものが英語の特徴であるということ。そしてそれを普段から意識して英語を聴くことでかなり違ってきます。
意識すると言っても必死で聞き取ろうとしないでもいいです。英語の話し言葉は表記と違うし、実際に発音されていない「音」が聴き取れないのは当然だよね、ということですから。
それよりも変化のパターンを覚えていきましょう。
音声変化のパターンは主に6つあります。
- 短縮
- 連結
- 脱落
- 同化
- 弱形
- tの(ら)行化(例:Let it go = レリゴゥ)
この6つのパターンをマスターすればどんな人でも確実にリスニング力が向上します。
人によって信じられないくらい短期間で一気に壁を突破することになるでしょう。
ちなみに6のら行化の例で説明しているレリゴゥですが、1つ目の t はリに変化して、2つ目のtは脱落して消えてしまいます。レット・イット・ゴーではなくて、レリット・ゴーでもなく、レリゴゥです。
しつこいですが重要なことなのでもう一度。
消えてしまった音を聴きとることはできません。
そして、この6つのパターンの中にきっと1つ、2つ、あなたが特に苦手なパターンというのが出てくると思います。これを徹底的に何度も聴いて間違って覚えていた記憶を正しい音で上書きします。

わたしは、脱落が苦手でした。特に “h” の脱落(上のRachael’s Englishのビデオのテーマ)。hは文中に入ると脱落することが多いのです。
例えば、I’m wating for him という文では g, r, h が脱落します。I でさえ落ちる時もあります。
したがって、アイム ウェイティングフォ(―) ヒ(イ)ム みたいに実際は発音されるわけです。でもこれがなかなかわからない。
こんなシンプルな文でもわからない(と思ってしまう)。
him, her をヒム、ハーとして脳にどっぷりと刻印していたら、聞き取れない!ってなってしまうんですね。
新しく覚えた音は発音することで強化され、最終的に自動化されます。
上の例で言えば、Let it go= レットイットゴー レリゴゥとして口から自然に出てくるようにするということです。これには反復練習が有効です。
つまるところ英会話は、単語単位ではなく、このような意味のかたまり(チャンクといいます)単位で意味を理解(イメージ)し、音をとらえる or 発音していくことで自然になっていきます。つまり流暢になっていくんですね。
ちなみにフォニックスは英語の音のクセや発音の仕方を学ぶにはいいのですが、「音声変化」を考えた場合、注意する必要があります。単語の音は、他の単語と組み合わさった時に変化するのはこれまで説明してきたとおりです。
確かに単語として覚えた音はそれ単体では正しい。ですが、それが文章の一部として発音された時には、確実に変化してしまうということなので、それを知った上で学習することが肝心ですね。
フォニックスについてはお気に入りの「あいうえおフォニックス」をご紹介します。
アニメも癒し系でかわいいですが、とてもわかりやすい!
下の動画でも先述の “h” の脱落が解説されていますよ。
ぜひ、チェックしてみてください。
(出典:「あいうえお」フォニックス3
プライムイングリッシュを14日間試してみよう
学習ステップは上で説明した3ステップで良いかと思います。
このシンプルな3ステップで驚くほど、確実にあなたのリスニングスキルはアップします。
そして今までより聴こえる!と思うまで・・・おそらくそう時間もかからないはずです。
練習の教材は、ネットで探せば出てきます。
先述のRachael’s Englishも無料ですしすごく良いと思うのですが、英語なんですよね、説明が全部。
初心者にはちょっと辛いかも知れません。
では初心者はどうしたらいいの?って話ですが、プライムイングリッシュ(Prime English)
という教材をおすすめしたいと思います。アメリカ人のサマー・レインさんが開発したプログラムです。
何が良いかというと、まず初心者でもこの音声変化を確実に学べるということ。
スピ―キングも学べて、ドラマ形式の教材で楽しく学べるなどの工夫があるのもいい。
開発者のサマーさんですが、日本語も相当上手ですが、他にもフランス語や韓国語もできるそうです。プライムイングリッシュはそんなマルチリンガルな彼女のこれまでの学習経験にもとづいて作られた教材です。
価格は29,800円ですが、万が一自分に合わないなと思ったり、ピンとこないというようであれば、2週間以内に返品すれば全額返金されます。ですのでまずはこれで音声変化の学習を試してみたら良いと思います。
2週間もあればナチュラルスピードの英語が聴き取れる実感を充分感じることができると思います。そして実感できるようであれば続けていってください。
6か月後にはプライスレスな結果が待っているでしょう^^
(出典:Prime English on YouTube)4
プライムイングリッシュのメリット
- いきなり今日から「聞き取れる」を実感できる音声変化ルール
- ネイティブ並の発音とリズムを身につける音声変化表記とカタカナ表記
- リスニング力が驚異的に向上するサンドウィッチリスニングシステム
- 口からフレーズが自然に飛び出す3ステップスピーキングシステム
- 「面白いから続けられる!!」個性あふれる登場人物6人が織りなす24の物語
特典もたくさんあるので公式サイトで確認してほしいのですが、やっぱりこの教材の一番良いところは初心者でも音声変化を一から効率的に学べるように工夫されているところ。
何度も話していますが、基本は間違って覚えていたことをただすだけ、ですから当たり前のように誰にでも効果が、しかもすぐにでるはずです。矯正は早ければ早いほど良いのでぜひトライしてみてください。早い人であれば1日で違いを実感できますよ。
公式サイト:教材コレクターはもう終わり。あなたが手にする最後の英会話教材【プライムイングリッシュ】
他にも、色々教材があります。インタ―ネットにもたくさんありますし、下記のような(英語)書籍もあります。音声変化について網羅的に書かれた優れもの。多彩な英語の音声変化について解説しています。音声データももちろんダウンロードできます。解説は英語で少しボリュームがあるので圧倒されてしまうかも知れませんが、主役は音なので問題はあまりないと思います。特に中級者以上におすすめ。音声変化を極めたい!ということであれば超おすすめな一冊です。
さらにスピーキングも上達するという嬉しい副作用もあり
音声変化の練習をしていて良いのはリスニングスキルが上がるだけではないということです。
同時に発音していくことで音の記憶が強化されることはもちろん、発音も自然と良くなります。
考えてみれば当然なのですが、ナチュラルスピードの自然な英語をそのまま脳にインプットしますから、それをアウトプットするば英語らしい響き、ネイティブの発音により近い音になっていきます。
プライムイングリッシュでは、リスニングだけでなくスピーキングの練習もできるようになっていますから、わずか6か月程度でもあなたの英語はかなりナチュラルでこなれた英語らしい英語になっているでしょう。間違いなくあなたの英語は別物になっているはずです。
まとめ
とにかく、まずやってみてほしいと思います。
音声変化を知らずにリスニングのトレーニングとか・・・効率が悪すぎます。
まずはこの知識と感覚をインプットすること。
英語の勉強はまずこれからと言ってもいいくらいです。
なぜこんなにすすめるのかと言うと、上達が実感できるからです。
英語に挫折する理由。
習慣化できないとか、いろいろありますが、上達を実感できないというのが大きな理由のひとつだと思うんですよね。
これを音声変化を学習することで打破する。
それぐらい気付き(学び)のインパクトがあります。
想像してみてください。
聴こえてくると楽しいですよ。
霧が晴れたような気分になります。
映画や海外ドラマ、CNNなんかもグッと聴こえてくるようになります。
同時に発音もネイティブのように自然となっていきます。
発音が良くなれば話すことが楽しくなり・・・
楽しいから脳が活性化していきます。
そうなると、音声変化だけじゃなくてTOEICでも会話の学習でもどんどんしたくなる。
吸収力も段違いに良くなっていきます。
オンライン英会話を使ったけどいま一つ面白くなかったという経験があるなら、音声変化を学んでもう一度試してみてください。
今度はきっと違う感想を持つはずですから。
同僚や上司が外国人なら、見違えるように成長するあなたに唖然とするでしょう。
ともかく、何を教材にしても良いと思います。一度、音声変化を学んでみてほしいと思います。
ビジネスパーソン向け発音が学べるオンライン英会話スクール

footnote
- Rachel’s English. “How to Improve Spoken American English – Sound like a Native Speaker.” YouTube, YouTube, 26 Dec. 2011, www.youtube.com/watch?v=m3g51xfopIE.
- 井出 和貴子(2014)「オーストラリア:多文化主義国家の移民政策」(大和総研・移民レポート6)https://www.dir.co.jp/report/research/economics/japan/20141119_009153.pdf
- 『あいうえおフォニックス』公式チャンネル , 「『あいうえおフォニックス』Him Herの発音 (代名詞の省略) そしてthemの発音も!リンキング リダクション」, YouTube, YouTube, 10 Nov. 2018, www.youtube.com/watch?v=y_XjlNIDmrs.
- Prime English. 「プライムイングリッシュを紹介します!」,YouTube, https://www.youtube.com/watch?time_continue=2&v=E9AhiaLK-PQ
コメント